紫外線はケーブルに限らず、あらゆる物質に対する攻撃性があることから、対策しないと劣化を招く要因になります。屋外に放置したバケツが退色したり、ホースが硬くなりひび割れることからも分かるように、ケーブルもまた日光にさらせば少なからず劣化します。紫外線に耐えられるかどうかの目安は耐候性で、耐候性のある製品は紫外線を受けてもすぐには劣化しないです。勿論、屋外には雨風や高温といった他の要素もありますから、耐候性だけでケーブルの寿命が決まるとは断言不可能です。

しかし、屋内でも窓際のように日光が入り込む場所では、雨風の心配はないとしても耐候性を備える製品を選びたいところです。紫外線に耐えられないケーブルは、次第に白っぽく粉を吹いて硬くなったり、細かなひび割れが生じて極端に耐水性が低下します。つまり、見た目にも変化があらわれるのが紫外線による劣化で、変化に気がついた時にはかなり劣化が進んでいると考えられます。ケーブルの劣化は不可逆ですし、本来の機能を取り戻そうにも無理ですから、劣化に気がついたら交換する他ないです。

屋内で使用することが想定されている製品は、比較的ダメージを受けにくいと言われる黒色であっても短期間の内に劣化する恐れがあるので、屋外で使うのはNGです。コストを抑えようとして推奨されない使い方をすると、却ってコストが嵩むことになりますから、コストは外せないものと受け入れて用途や環境に適した製品を選ぶことが大切です。